Guavaグァバの木

一家に1本 グァバの木!

グァバは中央アメリカやカリブ海沿岸、東南アジアなど熱帯・亜熱帯地方を中心に自生するフトモモ科の常緑果樹です。和名はバンジロウ、沖縄本島ではバンシルーと呼ばれています。

沖縄や中国では昔から一家に1本庭木として植えられてきました。ビタミンCたっぷりで香りが良く、優しい甘みのある実はヘルシーな子供たちのおやつに、葉は煎じて健康茶として飲まれてきました。その葉には利尿作用があるといわれ、昔から沖縄の家庭で煎じて日常的に飲まれていました。食生活などの変化により、近年急増している糖尿病は沖縄でも深刻な問題となっているが、そこで注目されたのがグァバの葉に含まれるポリフェノールです。血糖値を下げる効能があると広く知られるようになり、需要が増大しています。

たっぷりと太陽の日差しを浴びたグァバの葉にはタンニンやケルセチンといったポリフェノールが多く含まれることがわかり、グァバ茶は全国的にも有名に。現在は沖縄本島中部のうるま市を中心に栽培されています。供給が追いつかないほどの需要があり、若い世代の農業への参加を呼びかけているそうです。

グァバの成分

グァバ葉ポリフェノール(タンニン、ケルセチンなど)・カルシウム・鉄分
ナトリウム・カリウム・リン・ビタミンC・ビタミンB1・ビタミンB2・・・他
 

沖縄酵素のグァバはエネルギッシュな兄弟が作っていた

今回は、沖縄酵素の原料であるグァバ葉を栽培している冨里さんにお話を伺いました。

グァバのニーズが多くて農家は人手不足!?

「私はもともと地方公務員で、定年後に弟とグァバの栽培を始めました。もう20カ年になりますね。グァバを育てるには苗を植えて3年程はかかりますが、一度基盤が出来れば1年に3回ほどは出荷が可能になり、肥培管理ができていればその後10年は安定した生産が望めます。以前は実も作っていたのですが、出荷するまでに完熟してしまい実が崩れたりして出荷が大変でした。農民魂をもって意地で出荷したところで採算が取れないので、今は実は育てず葉だけを栽培しています。グァバは何もしないと3メートル位になりますが、そうなると手が行き届かないので剪定して大きくなりすぎないようにしています。JAのグァバ生産部会に所属していますが、グァバ農家が足りなく、葉だけでさえも需要に満たしきれない状況で困っています」

公務員から農業への転職といえど、自宅では昔から玉ねぎやンスナバー(フダンソウ)、ネギ、アカモーイ(沖縄赤毛瓜)、シブイ(冬瓜)などいろいろな島やさいを育ててきた冨里さん。この畑はグァバだけと言っていたが、畑の一角にはナーベラー(へちま)棚、パパイヤの木があった。ナーベラーはすくすくと成長し、50本もの実をつけたそう。

安全第一で害虫からグァバ葉を守るには

グァバの天敵かみきりむし

「グァバ栽培の天敵は虫。カミキリムシやハマキムシ等の虫が葉を食べてしまうので、その駆除に追われています。対策として手で駆除したり、みかん、ゲッキツ等など、害虫が好む木をところどころに植えて虫たちの止まり木にしたり、誘蛾灯(害虫を誘引せて殺す灯り)を使うことで、農薬は最小限におさえています。食品は安全が第一。いい葉を出荷して良い原料をお客様に届けることが私たちの使命ですから、残留農薬がないように、経過期間をしっかりおくなど農薬の徹底的な管理をしています。でもこれは自分だけが意識していても仕方がないこと。生産部会に所属している各自の取り組みがまちまちでは困るので、会合などで呼びかけて同じ意識を持つようにしています」

若い人がグァバ栽培に取り組めるような道筋を作り、後継者の育成に励む兄の朝健さんは82歳。暑い中、大きな草刈機を担ぎ高低差の大きい畑を忙しく走り回る弟の朝六さんは73歳。年齢を感じさせないエネルギッシュなお二人の働きぶりは尊敬に値します。