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変わってしまった沖縄を取り戻したい

「昔はね、沖縄にある植物は、ツツジやイジュ、キョウチクトウなど片手で数えられる(5種類)以外全部食べられたの。食べるだけでなく、薬としても使っていたのよ。それが戦後アメリカの食文化が入ってくると同時に植物も外来種が大量に入ってきて、変わってしまった」

そう語るのは、沖縄県の北東部、金武町にある野草料理の店「がらまんじゃく」店主の山城清子さん。この店で野草を使うにあたり、色々な文献を読み、勉強していくうちにいきついたのが在来種(原種)の大切さだった。

沖縄の大地に根付き、強い太陽や台風などの過酷な環境の中を生き抜いていきた野草こそが、この土地に生きる人々の健康を保つ鍵となることは、沖縄の元気なご長寿たちを見れば一目瞭然だ。
沖縄在来種の野草が持つ力を知り、後世に伝え、沖縄の昔の食生活を取り戻すことは清子さんのライフワークであり、使命でもある。

 
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大切なのは食歴 身体に美味しく優しいものを

「私達は皆、食べ物で生かされていることに気づかなくちゃいけない。人間にとって大切なのは食歴。病気だって全部その人が食べてきたものと密接に関係しているの。なのに今の人達は皆忙しすぎて食をおろそかにしている。本当は身体にとって美味しいものを食べなければいけないのに」
そういって出してくれたのが長寿定食。少しずつ色鮮やかに盛りつけられた料理は、揚げる、煮る、蒸すなど1品1品調理法が異なる。味付けや食感も変化に富んでいて飽きがこない。どんどん次が食べたくなる。発酵させた薬草や玄米を混ぜて炊いたご飯は、その彩りに沖縄らしさを感じた。

 
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日々の食生活を改めるきっかけに

調理場では、スタッフの方々が薬草味噌の仕上げに入っていた。季節ごとに異なる約40種類の薬草がじっくり時間をかけて味噌に溶けこんでいく。この長寿定食を作るのに、どれだけの野草が使われているのだろうか。
「食について、今の人達は改めて考える時期に来ています。この店が気付きの場になってくれたら嬉しいですね」と清子さんは語ってくれた。

 

cafeがらまんじゃく
098-968-8846
http://garamanjyaku.ti-da.net/

 

 

編集部より

私たちは、ついつい目新しいものに走ってしまいがちですが、古くからの習慣や文化を守ることの大切さを教えていただいた気がします。ちなみに、カフェの名前になっている「がらまんじゃく」とは、かつてこのあたりの地名だったそうです。こういった点にも、山城さんの心意気が感じられますね。
最近では、「かつて沖縄で食されていた料理を継承したい」という想いから、お料理教室まではじめられたようです。今後の活動にも注目ですね。